経済産業省・特許庁が推進する「デザイン経営」がスタートしました。
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「デザイン経営とは、デザインの持つ変化させる力を経営に活かすこと」
     

誰もが予期できなかったコロナ禍によって、多くの企業が売上を落とし、場合によっては事業喪失という状況にまで追い込まれようとしています。
当たり前だった日常が脆くも崩れ去り、事業の存在意義や、働くことの意味までもが問われているのです。先が見えない時代に、何をしなければいけないのか。
多くの企業が、長年に亘り積み上げてきた大切なビジネスを、根底から見直し、再構築せざるを得ない状態に来ているのです。
そこで、弊社では、経産省が推進する未来に繋がる事業の在り方、存在意義を確立するために「デザインが持つ変化させる力」をご提案いたします。
首題の「デザイン経営」とは、経産省が2018年5月、上記アドレスにある「デザイン経営 宣言」を発表しました。これは、企業経営にデザイナーを参加させ、デザイナーのモノの見方、考え方を活用しながら、事業経営にイノベーションを推進させるという趣旨でした。
製品やサービスの競争力を高め、企業の将来像を確かなものにしていこうという試みです。
ではなぜ、経産省がこのような宣言をしたのでしょうか。 最近よく耳にする、GAFAとBAT。つまりグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルに加え、中国最大の検索エンジン会社:バイドゥ、世界最大の流通総額を持つ:アリババ、ゲームを提供しながらLINEやFacebookに近いサービスする:テンセントなどの中国企業が世界市場を席巻し、近い将来、日本の基幹産業を弱体化させるだろうと、強い危機感があるからです。
経産省はこの危機感の中で、救いとなる経営手法として、デザインの力で企業の変化への対応を促さなければならないと考えたのです。
デザイン経営とは既成概念、固定観念を持たず、どのようなブランドイメージで、製品や販売手法であれば、消費者の支持を得られるかを考えることです。
デザインには創造力があります。創造力が消費者の好奇心を掻き立てるのです。
製品やサービスを作ってからデザインを考えるのではなく、デザインから中身を考えるのです。
弊社は、83年の創業時から、古くなった企業イメージをコーポレート・アイデンティティ:CIによって、次の時代に支持されるようサポートをさせていただきました。それが2000年代に入り、企業ブランドはもとより、個々の製品やサービスブランドの強化を図るブランディングへと進化し、今回は、通産省の後押しを得て、「デザイン経営」というテーマで提案活動をしております。
コロナ禍により、売上げを落とされている企業様には、是非、未来をしっかりとイメージできる経営が必要だと思います。

「デザイン経営を商品展開に活かす」 
      
何度も観たい映画があります。何度も聴きたい歌があります。憧れる…情景が眼に浮かぶ… その世界に浸っていたい…
映画監督やプロデューサー、ミュージシャンたちクリエイターは、どうしたら人の心を動かせるかを常に考えています。
前述のGAFAも、利便性の追求だけではなく、考え方やデザインで人の心を惹きつけ、リピーターを増やしてきました。

以前、弊社でデザイン経営をサポートさせていただいた神戸のプリンメーカーの事例を紹介します。
当時の市場は、大手メーカーの量産政策により、挙って安価な商品が出てきたことにより、価格競争が激化、神戸のメーカーはその波に飲み込まれていました。
結論は、高付加価値商品をヒットさせるしかなかったのです。弊社はこの仕事を請け負い、V字回復を狙うべくプロジェクトを立ち上げました。
最初に社員の本音を聞き出す「アプローチシート」を全社員に配布して課題を想定。改革に興味のある人を各部署から選抜し「プロジェクトチーム」を結成。宿泊合宿の中から戦術を模索しました。この合宿で得られたキーワードは「ワクワク・ドキドキする商品づくり」、末端消費者はもとより、流通バイヤーにも響くものを作ろうというものでした。
商品の位置付け「ポジショニング」は、流通商品とパティスリーの中間に位置する手作り感のある高付加価値商品とし、「ブランドコンセプト」は、洋菓子の街・神戸のパティシエたちが開発に参加して創った商品としたのです。
また、販売戦略としては、業界に最も影響力のあったコンビニの本部バイヤーを落とすことに重点を置いたことで、独自のポジションを獲得できたのです。

新ブランド開発のプロセス
「アプローチシート」→「プロジェクトチーム」→「キーワード」→「ポジショニング」→「ブランドコンセプト」→「ブランドデザイン」→「販売戦略」



株式会社アートデザインセンター
代表取締役 横山 和之